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スピナーベイト用の黒檀ブレード
— 黒檀が、水の中で踊りはじめる —
スピナーベイトのブレードは、金属である。
そう思い込んでいると、少し戸惑うかもしれません。
黒響は、木です。しかも黒檀。
最初に触った人は、だいたい同じ反応をします。
「重いですね。…本当に木ですか?」
黒檀は、木材の中でも特別な存在です。
比重が高く、沈み、硬く、そしてやたらと頑丈。
木なのに、軽くない。
むしろ「木の顔をした重量級」です。
しかし水に入ると、話は少し変わります。
金属ブレードとは違い、回転の立ち上がりがどこか素直。
水を叩くのではなく、掴んで回る。
その動きは、重さを感じさせない軽やかさがあります。
そしてもう一つ、黒響ならではの特徴があります。
回転中に生まれる、カコカコという控えめな音。
甲高く主張する音ではなく、
木と水とワイヤーが触れ合って出る、不思議と耳に残る響きです。
作っている本人も、最初は「え、鳴るの?」と思いました。
この音と動きが合わさることで、
黒響はフラッシングとは別のアピールを生み出します。
光ではなく、影と振動と、少しの違和感。
魚に向かって「ここにいるよ」と叫ぶのではなく、
「なんだろう」と首を傾げさせる存在です。
製作は一枚ずつ手作業。
黒檀の癖を読みながら削り、
割れや欠けに注意しつつ、回転バランスを追い込みます。
高強度とはいえ木材です。
油断するとすぐに機嫌を損ねます。
それでもこの素材を選んだのは、
金属では出せない動きと音が、確かにここにあったから。
木なのに、強い。
重いのに、よく回る。
静かなのに、何かに触れた時カコカコと心地の良い響きが聞こえてくる。
黒響は、少し矛盾を抱えたブレードです。
だからこそ、魚には新たな刺激として興味を与える事ができるのです。
魚にも人にも、未体験のツールを如何でしょう?
※ブレード(+スナップ)のみの販売になります。画像のスピナーベイトは付属しません※